芝浦工業大学 工ネルギー・環境技術研究室
小間番号
A-05
所在地 〒135-8548 東京都江東区豊洲3-7-5
E-mail k-tanaka@shibaura-it.ac.jp
出展のみどころ 熱高度利用に期待できる2種類の熱再生式電池を紹介します.1つは100℃以下の室温近くの小温度差で作動するフロー式熱電池です.低温排熱の有効利用が応用先です.反応系にはS/H₂O系を使用し,通常の電力貯蔵用レドックスフロー電池と同様の蓄電池の効果と作動温度差に起因する起電力差による熱電効果を備えています.電極面積と体積あたりの性能値は高くはありませんが,シンプルで低価格,安定な作動な電池であることが特徴です.もう1つの熱電池は,高温側が600~900℃,低温側が200~400℃で作動する高温・大温度差で作動する濃度差式電池です.用途は,集光太陽熱,バイオマス/ガス燃焼熱発電,コージェネ用,SOFCとの組み合わせ,タービンのトッピングサイクルなどで,比較的小規模利用において特徴が生かされます.作動媒体はナトリウムで,電解質にβ"アルミナ固体電解質を使用します.この熱再生式濃度差電池はAMTECと呼ばれ,効率20%以上が可能な点を特徴とします.一方,他の熱機関等と比較して体積あたりの出力が1/10程度と小さいことが欠点です.現在,高温側熱源と電極部の温度差低減による変換効率向上ならびに固体電解質を従来にない平板形状とする体積あたりの発電出力向上の研究を進めています.小型熱機関(1kWe程度のスターリングエンジン)と比較して同等の出力密度が達成できることを明らかにしています.
カテゴリー
  • 太陽熱利用
  • バイオマス
  • 蓄エネ&システム